リハスタ

   理学療法士による知っとくとためになる情報発信

最近のトピックスのリハ栄養。回復期リハ患者の◯割が低栄養

さっそく自分が最近興味のある、リハ栄養についての記事を書かせていただきます。

 

それまでは、栄養状態に関しての知識はほぼ皆無だったのですが、一度栄養状態の重要性を勉強してからは、この分野の重要性を非常に感じています。

 

 

リハ栄養とは?

リハ栄養とは、スポーツ栄養のリハビリ版とゆーふうによく説明されているように思われます。

 

スポーツ選手は、確かに専属の栄養士がついていたり、かなり食生活には気を遣われていますよね。

 

リハビリを受けている患者様においても、もう少し栄養状態に注意を向けて、リハビリを行なった方がより効果的なのではないか?という考えだと解釈しています。

 

低栄養の割合は?

では実際に、回復期リハビリ病棟に入院されている患者様のうち、どの程度が低栄養状態とゆわれているかご存知でしょうか?

 

同じ回復期病院でも、どの疾患の受け入れが多いかによって、若干ばらつきは出てくるとは思いますが、一般的に約4割の患者様が低栄養状態にあるとゆわれています。

 

多いと感じるか、少ないと感じるかは人それぞれですが。私個人としては、想像していたより多く感じたのが感想です。

 

ご存知の通り、回復期リハビリ病棟とは、急性期病院で病気が落ち着いた状態で転院され、あとはリハビリを積極的に頑張っていきましょうという性質の病棟になります。

 

これからリハビリを頑張っていく患者様の4割が低栄養状態では、リハビリの進捗具合にも影響が出るのは当然ですね。

 

そうやって思い起こしていけば、なかなか歩行が安定してこなかったあの患者様は食が進まないと話されてたり、、、

 

ちらほら、栄養状態のために良くしてあげられなかったかもしれない患者様の顔も浮かんできたりします。

 

なぜ回復期に低栄養が多いのか?

 

ではなぜ、回復期リハビリ病棟に低栄養状態の患者様が多いのか。今日はそこを整理したいと思います。理由としては3つの理由が考えられています。

 

①疾患発症前からの低栄養

高齢者では、食欲・嚥下機能低下、多剤内服(ポリファーマシー)による影響、認知症・うつなどにより、病前から栄養状態が不良だった可能性。

 

②急性期病院での栄養状態の悪化

急性疾患による侵襲によって、筋肉の分解が亢進して栄養状態が悪化。また、絶食や末梢静脈栄養のみによる不適切な栄養管理。

 

③回復期リハビリ病棟での不適切な栄養管理

回復期リハビリ病棟では、リハビリの単位数の増加が考えられ、急性期病院に比べるとエネルギー消費量が増加する。それを踏まえた栄養管理が行われないと、栄養状態の悪化につながる。

 

これらの理由で回復期リハビリ病棟患者様の低栄養に繋がっていると思われます。

 

セラピストとしての関わり方

回復期病院に所属している私ができる取り組みとしては、③に対してリハビリの活動係数を計算したうえでのエネルギー消費量を出して、主治医や管理栄養士に摂取カロリーの提案することだと思っています。

 

エネルギー消費量の計算方法に関してはまた後日まとめたいと思います!

 

最後までお付き合いありがとうございました!