リハスタ

   理学療法士による知っとくとためになる情報発信

栄養サポートチーム(NST)専門療法士の資格取得について。受験資格や合格率など。

本日はNST専門療法士についてまとめたいと思います。

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初めにゆっておきますが、私はNST専門療法士の資格は持っていません!(笑)が、以前から非常に興味・魅力を感じている資格ですよ。


栄養に関して他職種と意見・検討する際に、この資格の後ろ盾があれば、もう少し発信力があるのかなーと思ったりもするんですよね。


この資格は維持するにもそれなりの費用が必要なので、今は様子を見ている段階です。病院によっては、資格手当を出している病院もあると思うので、栄養に興味のあるコメディカルは是非検討してみてはどうでしょうか。

NST専門療法士とは??


さてNST専門療法士ですが、JSPEN(日本静脈経腸栄養学会)という学会が認定資格制度を施行しています。


認定の目的は、、、
主に静脈栄養・経腸栄養を用いた臨床栄養学に関する優れた知識と技能を有しているとみなしNST専門療法士として認定するものである。
と書かれています。



資格を取得するための条件は??


資格取得可能な条件は、
①管理栄養士、看護師、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、歯科衛生士、診療放射線技師のいずれかの国家資格を保有していることになります。


②5年以上の臨床経験と栄養サポートに関する業務に従事した経験が必要とされています。


③学会が認定している学術大会や主催している臨床栄養セミナーに参加して、単位を取得する必要があります。


④学会が認めている認定教育施設で合計40時間の実地修練を終了。施設において携わった静脈経腸栄養管理中の患者に関する1,600字以内の症例報告が必要。


①~④の条件をすべてパスすれば、NST専門療法士の認定試験を受験することができ、合格することで資格取得に至るそうですね。


私は呼吸療法認定士の資格は持っており、なんとなくの流れは似てはいますが、④のような実地修練にあたるものはなかったので、その点は新鮮に感じました。


認定教育施設は平成29年6月9日の時点で401施設登録されていました。学会のホームページには、都道府県ごとに認定施設がリストアップされています。

少ない県(佐賀県)では県内に2ヶ所しかなかったり、多い県では10ヶ所以上認定されていたり、都道府県によってかなりばらつきがみられますね。


資格取得を少しでも考えている方は、確認されてみてはいかがでしょうか。

合格率は??


さて気になる合格率ですが、、、私が見たかぎり、学会のホームページには受験者数と合格者数両方を載せている資料は見当たりませんでした。


他を検索したところ、H24年に関しては、受験者数1638人、合格者数1155人で合格率67.18%との資料を拝見しました。ほかも探してみましたが、だいたい70%前後と記載さている内容が多かったです。
が、年度によっては難易度が高く合格率もかなり低い年もあったとのことです。

リハビリ職種の取得率は??


平成29年度の合格者の名前(755人)と保有資格の一覧がアップされていましたが、やはり看護師、管理栄養士、薬剤師が圧倒的に多いですね。
ちなみにH29年は理学療法士は32人、作業療法士11人、言語聴覚士22人でした。H24年は理学療法士12人、作業療法士6人、言語聴覚士28人だったそうで、全体的に見るとリハビリ職種の人数は増えてきているようですね。


今後も、リハ栄養の関係でリハ職の活躍に期待したいところですね。

取得・維持に必要な費用は??


あと気になる点は、資格取得・維持のための費用ですねー。私個人としてはここがネックなために取得に踏み切れずにいます。


まず受験料が10.000円、合格後認定してもらうために20.000円が必要となります。また学会に入会している必要もあるため、学会の年会費10.000円を今後払い続ける必要があります。
うーむ、初期費用はともかく、資格維持のため学会の年会費を払い続けるのがなかなか、、、。


また5年間毎に更新するため、更新のために学会参加して単位を定期的に取得しておく必要がありますね。


私としては、栄養サポートチーム加算によって、病院の収益が増えれば、資格手当等で補助してもらえるかもしれないと考えています。
でも現状の栄養サポート加算の算定要件に理学療法士は入っていないんですよね。


必要なのは、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士が所定の研修を修了することが条件とされています。さらにゆーと、あくまで研修を修了とのことなので、実地修練まで終えればよく、認定試験の合格は必須条件ではないそうです。


まずは、算定要件に理学療法士等が入ってくるのを期待している今日この頃です、、、


NST加算についてのまとめも書いてみたので気になる方は読んでみてください。
physicalkun.hatenablog.com


最後までお付き合いありがとうございました。