リハスタ

   理学療法士による知っとくとためになる情報発信

給料・キャリアなど、理学療法士の転職・退職に関して思うこと。

本日は職場での転職・退職に関わる話や、転職について私が思うことをまとめたいと思います。


私は卒業して今の職場に就職し、そのまま10年ちょっと働かせていただいています。数年前から理学療法科の科長とゆー役職をいただきました。


実務は他のセラピストの8割ぐらいの単位数をこなしているような感じで、あとの時間で管理業務を行っています。


管理職になり、改めて給料面・キャリアなどで思うこと、スタッフからの相談や悩みなど、自分の思うことを書いてみたいと思います。

管理職になるまでに


まずは私自身の経過から。


私自身も入職して5年目以降は他の職場への転職が少し頭の中に浮かんでいたよーな気がします。
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しかし、実際に行動を起こすことはありませんでした。転職するのにもかなりのエネルギーが必要ですからね。


が、結婚して、改めて自分の給料アップを考えました。その時に公立病院(公務員)の求人を目にし、見学・受験まで行動しました。


結果は見事に不合格でしたが(笑)あとで聞いた話ではその年に合格したセラピストはみんな新卒だったそうです。


面接の感じは手応えがあったんですけどねー。公立病院は新卒が有利なんでしょうか?そゆことにしときます!


数年後に、結果的に役職をいただける機会があったので、結果オーライとは思っていますが。やはり公務員には憧れますねー。

多い退職理由とは??


私の職場に限った話しかできませんが、やはり圧倒的に寿退社が多いです。


私の病院は毎年のように入職者がいますが、ほぼ100%新卒です。なので数年働くと、結婚適齢期になるので、結婚します。


男性の場合はとどまってくれるのですが、女性はお相手の職場近くに引っ越すことが多いので、退職してしまうことが多いです。


仲の良い後輩スタッフにはお相手は近隣で探してくれとはゆっていますが、こればかりは仕方ないですね。


ただ、今は夫婦間での女性の発言力が強くなってますよね?あと、25〜30歳の新婚女性の就活は正直厳しいのではないかと思っています。


近い将来に、妊娠・出産のイベントが予想されますからね。実際に私の妻もその時期に就活することがありましたが、採用担当者にその旨の説明を直接されたそうです。


その点を踏まえて、女性スタッフがお相手にこの職場に残りたいと主張して貰えるような職場にしていけたらとは思っています。


ただ寿退社に関しては不可効力な面もあるので、問題は他の理由での退職ですよね。




給料など待遇面での病院への不満


正直にゆって、私の病院のお給料は良いとは言えません。昇給に関しても、ない年もありますし、あっても数千円です。


が、悪くもないのでは?とゆーのが私の考えです。有休に関してはほぼ消化できるので、その点は自慢できる点です。


スタッフからも給料に関する愚痴・悩みはしょっちゅう聞くことがありますし、私自身も少なからず不満は持っています。


けど、他の職場はどうなんでしょうか?実際どこも大きく変わらないとゆーのが、現状なんですよね。基本的に同じ地域のセラピストの給料はほぼ横並びだと思います。


病院自体もセラピストを集め、維持しなければなりません。同じ地域の病院と同水準の給料を提供しないと、自分の病院にセラピストが定着しないですもんね。


なので他に転職したところで、大きな給料アップは図りにくいと思います。よっぽど、良い条件の病院を探せるか、自分自身に付加価値をつけれていない限り。


ならば、今の職場で積み上げたキャリア(経験年数など)を捨てるのはもったいないかと思っています。


日本はまだまだ年功序列ですからね。新しい職場に移ったら、その病院でのキャリアは最初から積み上げなければならないと思います。


訪問リハなんかでは、基本給とは別に訪問件数の成果がプラスでもらえるところもあるそうです。


今後の地域包括ケアシステムや2025年問題を考えると、訪問リハの需要は増えていくものと思います。2025年問題は別の記事にもまとめてますので、興味がある方は一読してください。
physicalkun.hatenablog.com



それに伴って、訪問看護ステーションや訪問リハを導入する病院も増えてくると思います。


となると、利用者の奪い合いになるんですよね。そうなると、やはりあとは母体の大きさがモノを言うよーになるので、病院や施設を持っていない訪問看護ステーションは厳しくなるかもしれませんね。


そのあたりの長期的な見通しも考える必要がありますね。

キャリアアップなどの理由


中にはより専門性(スポーツ、呼吸など)の高い職場を求めて移ったスタッフや、介護分野に興味を持ち、退職したスタッフもいます。


退職自体は管理職として残念に思いますが、このようなキャリアアップが理由での退職は、同じセラピストとしては応援したくなりますよね。


自分の興味のある分野を見つけ、実際に行動に移す。簡単なようですが、現状に甘んじてしまう人も多いのではないでしょうか?

攻めるか守るか??


結局のところ、私としてはキャリアアップにつながる転職以外はあまりおすすめしません。


給料面だけでの転職は、結局いつか限界がきます。さらにその給料がいつまでも保証されるとは限りません。リハの診療報酬は徐々に下がっていくでしょうからね。


他の病院よりセラピストの給料が高いということは、経営陣からすると経費削減を行う上で比較的手をつけやすいともいえると思います。



もちろん、現状の病院の待遇や環境があまりにひどい場合は話は別です。よそに目を向けることもちろん大事です。私も時々転職サイトには目を通すようにしてます。


ただ一時の考えでなく、長期的な視野で判断することも必要だと思います。転職が多くなると、どうしても履歴書にその経歴が残ります。採用側からすると、あまりいい印象は持たないでしょう。


その分本当に良い職場を見つけたときに、採用してもらうことが難しくなるかもしれません。違う病院のスタッフと話すことがあれば、改めて自分の病院の良いところ・悪いところが見え、客観的に判断できるかもしれませんね。


最近(2018.12月)の退職の傾向もまとめてみました。
www.rihasuta.net