最近注目のバランス評価バッテリーのSPPBとBESTestについての詳細。
本日は評価バッテリーのSPPBとBESTestについてまとめたいと思います。
リハビリの分野でも日進月歩、新しい評価バッテリーがどんどん開発されていますよね。またどうしてもその時代の流行りのようなものもあったり。
新しいものが出ては、だんだんと消えていってしまうような、、、もちろん優れた評価バッテリーは継続して使用されていますが。
学術大会の抄録を流し読みするだけでも、見慣れない言葉、評価バッテリーが見つかり、情報のアップデートに繋がると思います。
私自身も、定期的に抄録の流し読みをしてます。最近は、抄録の電子化もあって、学術大会のホームページから読めることが多くなり、非常に助かっています。
本日はその中で最近気になって調べた2つのバッテリー、おもしろかったので紹介します。
SPPB(Short Physical Performance Battery)とは?
バランステスト(閉脚立位→セミタンデム立位→タンデム立位)、歩行テスト、椅子立ち上がりテストの3つの項目から構成されているテストです。
まだ私は臨床の場では使用していませんが、評価項目が3項目ということ、評価にかかる時間が短くて済むということなど、特殊な道具・環境がなくとも評価可能など、使用しやすいバッテリーという印象です。
日本では最近目にすることが増えたような印象があるものですが、欧米では以前から使用されており、非常にメジャーなもののようです。
特にサルコペニアに関しての診断基準にも使用されているようですね。
私が初めて名前を見たのは去年くらいでしょうか?確か歩行自立の評価基準として使用できないか、というような研究だったと思います。
今後、このバッテリーの日本での使用が広まり、日本人でのデータの蓄積が期待されますね。
新しいバランス評価のBESTest(Balance Evaluation Systems Test)とは?
[http://www.bestest.us/files/8013/9440/9154/BESTest_Jpn.pdf]
アメリカではスタンダードになりつつある評価です。日本では数年前に翻訳され、学術大会の発表で使用されつつあります。このバッテリーの特徴はバランス制御を6つのセクションに分類し、そのセクション別に評価が可能だという点でしょうか。
確かに今までのバランスバッテリー(FR、TUGなど)は、ただバランス良いか悪いかの判断に使用していました。
そうではなく、BESTestはバランス制御のセクション別に評価し、患者がどのセクションで能力が低下しているか把握し、アプローチにまで発展させることができます。
ただ、いかんせん評価項目が多いです。全部で27項目あり、評価にかかる時間も平均で38.3分との報告もあります。
Mini-BESTestも開発されており、妥当性も検証されています。こちらは4セクション14項目で評価することが可能で平均施工時間が20分程度とされています。
ただ、臨床で日常的に使用するには、私はあまり使用しないかもしれません。
バランスに関する研究の際、使ってみたらおもしろいのかなーとゆー印象です。
今後も、気になった評価スケールがあればまとめたいと思います。
本日も最後までお付き合いありがとうございました。