セラピストマネージャーの詳細について。理学療法士の給料・キャリアアップの参考に。
セラピストマネージャーという認定制度があるのですが、回復期病院にお勤めでない方はあまり馴染みがないかもしれませんね。
病院に回復期病棟がある方や、回復期専従スタッフの方でほかのセラピストとキャリアで差をつけたいと考えている方、すでに管理職、もしくは将来的に管理職を目指してる方。
この記事がそういった方々の参考になればと思います。
セラピストマネージャーって何??
回復期リハビリテーション病棟の制度ができて、10年以上経過しました。病棟数は増加傾向にあり、すでに回復期リハ病棟に従事しているPT・OT・STの数は、約1万5千人を超えています。
その現状を踏まえて、回復期リハビリテーション病棟協会が平成23年より回復期セラピストマネージャーコースを開講しています。
目的としては、
質の高いリハビリテーションの提供は当然のこと、人的・環境的リスクに関するリスク管理及び他職種との協働。さらに病棟運営に寄与し組織管理を実践できる回復期リハビリテーション病棟におけるセラピストマネージャーとしてのセラピストを育成すること
だそうです。
単なる一セラピストとしての治療技術どうこうでなく、回復期リハビリテーション病棟をどのようにマネジメントするかの視点を学ぶということです。難しそうですが、確実に自分のキャリアアップにつながるでしょうねー。
視点としてはほぼ管理職ですよね。なので、将来管理職を狙っている方にはおすすめの資格です。
取得条件
応募要件は
①リハビリテーション病棟協会会員施設に所属していること。
②PT・OT・ST協会のいずれかに所属していること
③療法士免許取得後実務経験8年以上
④回復期リハビリテーション病棟実務経験1年以上
⑤施設長、または上司の推薦書があること
⑥回復期リハビリテーション病棟の質向上に強い意志を有すること
※申し込みの際に、申請書にセラピストマネージャー取得に対する意気込みを書く必要があります。
⑦全研修日程(6日間×3回)を通して参加できること。
以上の7点が応募要件になります
推薦書には、セラピストマネージャー取得後、取得者をどのように活用するかなども書く必要があります。
合格率は??試験の内容は??
公式HPやインターネット上に合格率や試験の詳細の情報は書かれていませんでした。
講習会の全日程終了後に試験自体はあるようです。どのような試験なのかは分かりませんが。ただ試験結果の点数が本人だけでなく、推薦者にも連絡があるようで、生半可なことはできませんね、、。
セラピストマネージャーの現状は??
平成23年から認定制度をスタートしました。認定講習会の募集人数は120名となっています。当初から毎年この人数で募集していたかは分かりません。
仮に毎年この人数で募集していて、全員合格したとすると600名のセラピストマネージャーが全国にいることになります。全国の回復期病棟施設からするとまだまだ、絶対数の不足ですね。
回復期病棟におけるセラピストマネージャーの配置状況は、全体で26.4%で配置ありだそうです。4施設うち1施設の回復期病棟には配置されている計算ですねー。この配置ありが、病棟に専従なのか、病院に在籍しているのかは分かりませんが。
入院料ごとの配置率は回リハ入院料1が32.4%、回リハ入院料2が19.5%、回リハ入院料3が9.5%です。
思ったより、配置率が高いのでびっくりしました。配置したところで、診療報酬上の加算はないんですが、回復期病棟に力を入れている施設では病院のバックアップ等も得られやすいのかもしれませんね。
資格取得・維持に必要な費用は??
さていよいよ費用のお話になります。私も取得を考えたことがありましたが、この金額を見て、到底個人レベルでの取得は無理だと思いました。施設のバックアップがなければ、、、、
その額、20万円!!高いのは高いですが、それだけのブランド力はあると思います。高いですが、、、
費用には18 日間の研修受講料・テキスト代・お弁当代・交流会費、認定授与式祝賀会代を含まれているそうです。祝賀会なんかは、豪勢な食事会のような感じで、そこでさらなる情報交換や横のつながりができそうです。
今後も、おそらく毎年募集人数上限に達すると思うので120名ずつ増えていくのでしょうが、セラピストマネージャーの具体的な付加価値を見いだせるかが大事になってくるでしょうね。
本日も最後までお付き合いありがとうございました。