リハスタ

   理学療法士による知っとくとためになる情報発信

理学療法士の気になる残業・副業などの実態について。

最近、理学療法士に関するいろいろなデータを見る機会があったので、特に気になったところを私の個人的な感想も交えながらつらつら書いてみたいと思います。


みなさん自身や職場と比較してみると、またおもしろいかもしれません。

理学療法士の職業人としてのデータ


①理学療法士はやりがいのある仕事かどうか??


そう思うが55%、ややそう思うが30%でした。肯定的な意見が85%という結果で少し安心しました。私自身も、やりがいのある仕事だと思っています。


自分の努力が結果に結びつきやすく、ある程度の自由度もあることがおもしろい仕事だと思います。ただ、理学療法士だけでなくリハビリ全体に対する評価はもう少しされてもいいのではと思います。


まだまだ、理学療法士としての法的整備ができて50年ほどで、歴史は浅いですから、これからもどんどんEBを構築していく必要があるんでしょうね。


②理学療法士を一生続けたいか??


そう思うが42%、ややそう思うが26%でした。肯定的な意見が66%ほど。これを多いとするか少ないとするかは難しいところですねー。


残りの4割に関しては迷いがあるということで、気持ちは分からなくはありません。やはり、給与面での悩みが多いのだと思います。


私自身は続けたいと思いますが、もし子供が理学療法士になりたいといえば、、、強くは薦められないかもしれません、、、。


③ストレスの有無


とてもストレスを感じるが22%、ややストレスを感じるが53%。この数字だけ見ると、理学療法士はストレスを感じやすい仕事だと思う方もいらっしゃるかもしれません。


でも医療にかかわらず働いている社会人に対してのアンケートでも、とてもストレスを感じるが29%、ややストレスを感じるが56%との結果もあり、特に理学療法士の仕事がストレスの強い仕事ではないということが分かります。


社会で働くこと自体かなりストレスなんですよね。自分だけがストレスを感じているわけではないと分かるだけで少し気が楽になるかもしれません。私は仕事が好きな部類に入るとは思いますが、好きだからストレスを感じないというわけではないですよね。


患者様のことで悩むと、夢にまで見たりすることもあります。年に1,2回は、患者さんが車いすから勝手に立ち上がって一人で歩いてる夢を見て、慌てて手を伸ばそうとして目が覚めることもあります。夢遊病に近いレベルかもしれません(笑)


④自分のことをどの程度幸せと感じているか?

幸せであるが27%、どちらかといえば幸せであるが53%。8割の方が肯定的な意見でした。


8割が幸せではあるが、この仕事を一生続けたいと思うのが6割ほど。幸せなことと、仕事を続けたいと思うかはイコールではないんですねー。仕事というものは難しいです。




業務に関するデータ(役職、残業、有休)

①職業上の地位


一般職員が60%、主任級が16%、科長級が9%のような結果になっています。病院によって役職の名称はそれぞれなので細かい内訳はあまり妥当性はないと思います。


役職の数は職場のセラピストの規模にもよるとは思います。ただ病院全体の性質上、なかなか一般企業に比べると役職が少ない病院が多いのかなーと思います。なので、どうしても役職に就ける人はごく一部になってしまいますよね。


②研究の時間(1週間平均)

0分が53%、1時間未満が27%、2時間未満が7%。ん~、まぁ現実はこんなもんですよね。どうしても、病院としては単位取得がメインになりますし、日々の業務をこなしながら、プラスアルファで研究までとなるとこのくらいの数字になると思います。


ただ、以前に比べると研究に割いている時間は少し増加しているらしいので、いい方向に向かっているのだと思います。


③残業時間(一カ月平均)

割合の多い順にいくと、0時間が26%、10~19時間が19%、20~29時間が9.7%、6~9時間が8.6%といった感じです。


この結果を見ると、なかなか2極化が進んでいるなーと感じますね。病院によっては、残業をしないように通達している職場もあるのかもしれませんが、私の病院では0時間は残念ながら難しいのかなと思います。0時間にする努力は管理職や個人レベルでもする必要があるとは思います。


④残業時間に対する手当の支給比率

100%が40%、全く支給されないが31%、75%程度支給が11%となっています。全く支給されないが31%もあることが一番の問題でしょうか?


私の病院でも、申請すれば100%支給はしますが、なかなか申請書が上がってこないのが問題だと感じています。申請書を上げにくいこともあるでしょうし、もともと残業代を払ってもらう習慣がなかった職場なので、その習慣がまだ払拭できていない感じです。


⑤有給休暇の取得日数(1年平均)

10~14日が24%、5日が11%、0日が8%、3日が8%といった感じです。全く取れない職場が8%ですか、有給の取得は労働者の権利なんですけどね~。


これも残業代と同じで、どうしても職場の雰囲気という暗黙の了解が存在しているところもあるのだと思います。私の職場では比較的有給消化率は高いのかなと感じています。


上司が積極的に使用すると、部下も使用しやすくなり、良い方向に進むと思うんですけどね。今は病院機能評価なんかでも有給の取得状況なんかも見るんじゃないのかなーと思ったりもするんですけどね。

副業、退職について


①主たる職場以外からの給与・報酬の有無

得ていないが73%、得ているが27%。みなさん、どうですか??アンケートの中でこの結果が一番私はびっくりしました。


およそ3割の方が職場以外からの収入があるらしいですよ。いわゆる副業ですね。


まぁ副業にもいろいろありますよね。休日に他の施設で非常勤として働いたり、中には理学療法士とは全く関係ない副業をされている方もいらっしゃるかもしれませんね。最近でゆーとブログによる収入ももしかしたらこの中に含まれているのかもしれません。


私の職場では就業規則で副業が禁止されていますが、もしかしたらもう古い考えなのかもしれませんね。確かに、最初この結果を見た時に思ったのは、「こんなに副業をしている人がいるのか!?」という驚きでした。


ただ、今この記事を書きながら改めて思ったことは、副業をする必要がある人がこれだけいるということが問題に感じました。


副業をしている方の中には、もちろん自分のキャリアアップや逆にキャリアを利用しての副業をしている方もいるのでしょうが、中にはメインのお給料だけでは十分といえないために副業をしている方もいるのかなと思います。


一般的な理学療法士のお給料では、子供を持ち、マイホームを建てるのは、難しいとまでは言えないかもしれませんが、容易なことではないと思います。そのためには、やはり副業の選択も必要なんですよね。


②退職回数

退職なしが50%、1回が28%、2回が12%、3回が6%といった感じです。んー、想像通りといえば想像通りでしょうか。


ちなみに退職理由は、今の職場を紹介されたが25%、職場に魅力がないが20%、地元に帰るためが20%、職場の人間関係が18%、給料が安いが11%でした。


もっと給料のことが上位に入ってくると思ったんですが、意外と低かったですね。紹介されることで退職する割合が高いというのは、やはり少なからずキャリアを積んだ人ということになるのでしょうか。


以上が簡単な要約になります。どうでしたでしょうか??意外とこのような数字で見ることはなかなかないので、少し新鮮だったのではないでしょうか。


改めて、ご自分や職場との比較の参考にしていただけたらと思います。


本日も最後までお付き合いありがとうございました。