呼吸療法認定士の資格を取って変わったこと。業務や待遇などについて。
呼吸療法認定士の資格を取得したことで、業務や待遇にどのような変化があったのか、まとめてみたいと思います。
私自身、呼吸療法認定士の資格を取得して、ずいぶん時間が経過しました。5年に1度更新する必要があるので、すでに1度更新しています。
そんな私の現状をまとめます。
これから取得を考えている方は参考にしてみてください。
私の職種、職場
私は回復期リハビリ病棟と療養病棟がある150床程度の病院で働く理学療法士です。
疾患別リハビリテーションでは、脳血管疾患と運動器疾患のみ算定しており、呼吸器リハは算定していません。
業務に関する影響
先ほども書きましたが、私の職場では呼吸器リハは算定していません。
算定に必要な呼吸器の常勤医師がいないことと、血ガス検査機器などの設備もないので、現状は算定できません。
そして、経営陣は今後も算定は考えていないと思われます。なので、直接呼吸器リハの算定にはつながりませんでした。
ただ、脳血管疾患でも痰量が多かったり、無気肺などがある場合は、主治医から直接私宛に処方が出たりすることがありました。
医師から必要とされている実感がして、正直鼻が高かったですね。今は、病院内の診療体制が少し変わったので、直接の処方はなくなったので残念。
また、他のリハスタッフが担当している患者でも時々相談を受けたり、実際にリハビリに入ることもあります。
あとは、看護師を対象に呼吸に関する勉強会を数回行いました。内容としては、排痰に関する考え方やスクイージングなどについてまとめたものです。
終了後にアンケートも取りましたが、比較的満足度が高かったので一安心でした。ただ、勉強会後に、実際の行動につながったかどうかは疑問ですね。相手を動かすってやはり簡単じゃないです。
待遇について
残念ながら私の職場では、呼吸療法認定士の資格に対して資格手当は支給されませんでした。
理由として、呼吸療法認定士の資格が直接診療報酬に影響がなく、病院の収益にも繋がらないからとのことでした。
まぁそう言われるとその通りなのですが、技術の向上やキャリアアップに対しても評価してもらいたいです。
院内で看護師など対象に勉強会を主催すると、ボーナス支給の際、多少上積みがあるとのことでした。
ただ、他のスタッフとボーナスを比較するわけにもいかないですし、ボーナスの明細にも詳細は書かれていないので、あまり上積みされている実感はありません。
アンケート結果の紹介
学会が2012年に呼吸療法認定士に対してアンケートを行なっており、その結果で特に参考になりそうなとこを紹介します。
①現在、呼吸療法に携わっていますか?
「はい」が53%、「いいえ」が47%。
職種別に見ると、理学療法士や臨床工学技士は呼吸療法に携わっている割合が70%程度と多いです。逆に看護師・准看護師は40%となっています。
病院内での異動など色々な事情はあるのでしょうが、資格を取ってもやはりなかなか直接業務につながるのは難しいのかもしれないですね。
②資格取得を勤務先に公表しましたか?
「はい」が90%、「いいえ」が10%。
公表しない理由としては、公表しても良いことがないからが40%、責任のみ負わされるからが10%、その他が50%でした。
多くの方が公表されているようですね。ただ一部の方は、公表するメリットがないこと、公表することでのデメリットを感じているようです。
③認定取得により勤務先で優遇を受けていますか?
「特に優遇はない」が95.4%、「給与加算がある」が2.5%、「給与号棒が上がった」が0.3%
、あとはその他です。
やはりどこも給与へのプラスはなかなか難しいのが現状ですね。
今後の目標
呼吸療法認定士の資格取得者を増やし、リハビリテーション部内で呼吸ケアチームのようなものを作れたらと思っています。
そのチームで、呼吸状態の悪い患者や誤嚥性肺炎に対してアプローチして、アウトカム評価で結果が出せれば、それを基に資格手当を交渉したいと目論んでいます。
そもそも誤嚥性肺炎に対して、あまり積極的に関われていないのが現状なんですよね。もっとSTさんも積極性を見せて欲しいとこです。
資格取得者が増えた時に、しっかりアドバイス・リードできるように、私自身もスキルアップしとかなければなりませんねー。
やりたいこと、やらなきゃいけないことがあり過ぎる、、、、。頑張ろう!!!
本日も最後までお付き合いありがとうございました。