リハスタ

   理学療法士による知っとくとためになる情報発信

臨床実習の難しさ。実習生とスーパーバイザーの関係性。

理学療法士になるための1番のハードルと言っても過言ではない臨床実習。ある意味では国家試験よりハードですよね。


私が学生時代のときも、1番つらい思い出は、国家試験の勉強ではなく臨床実習でした。多くのセラピストがそうではないでしょうか??
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今日は、そんな臨床実習についての考えをつらつら書いてみます。

理学療法士(リハビリ)の臨床実習の在り方


理学療法士だけでなくリハビリ職の臨床実習は、看護師の臨床実習と比べて、明確な決め事があまりにも少ないです。実習先の施設のやり方でお任せしているのが、現状ではないでしょうか??


バイザー会議でも、少し細かい内容の質問を学校側にすると、「郷に入っては郷に従え、実習施設にお任せします」のような返事が返ってくることも、しばしばあります。


よく言えば、実習先の施設を尊重しているとも思えますが、悪く言えば、学校側が実習自体をコントロールすることを放棄しているとも思えます。


もちろん、施設ごとに事情も違うので、実習の方法に幅を持たせていただけると助かる施設もあるとは思うのですが。


もう少し、学校側もしくは厚生労働省には臨床実習の在り方に関して、考えていただきたいなと思います。

学校側と実習施設の構図


あと、バイザー会議で思うことは、実習施設の方が立場が偉いの??と思うことがあります。


学校側に対して、敬意のない態度で接しているセラピストを見ることがあるからです。実習を受け入れてあげているという認識が、そのような勘違いを生むのでしょうか??


確かに学校側も、お願いしている立場からか、低姿勢な印象はありますが、だからといって施設側が偉いというわけではないと思うんですよね。


実習を受け入れれば、学校側からそれに対しての金額が病院に支払われます。その金額がセラピストに入るのか病院に入るのかは、病院によって違うかもしれませんが。


金銭を払って、実習というサービスを受ける権利を学校は持っているのだから、そのことに対して真摯に対応するのが、金銭を貰った側の対応ではないでしょうか??


今、セラピストの方も、当然学生時代に臨床実習を受けてきたわけですからね。おあいこです。

ハラスメントについて


近年、臨床実習の在り方に関して、国会でも議論されるほど問題視されています。アカハラ(アカデミックハラスメント)、パワハラなどもまだまだ見られるのかなーと思います。


ひと昔前では、徹夜でレポートに追われたり、バイザーに人前で怒鳴られたり、正直それが当たり前な部分もあったと思います。


現に私自身も、私の不勉強が原因ですが、何度も怒鳴られたのを覚えています。それでも、そのSVは今でも尊敬していますし、実習終了日に先生からいただいた名刺は名刺アルバムの1番先頭に入れています。


セクハラもそうですが、アカハラ・パワハラも、結局は相手がそれをハラスメントと捉えるか捉えないかなんですよね。


同じ叱責をしたとしても、学生によっては適切な指導と受け止め、学習のモチベーションに繋がるかもしれませんし、別の学生によっては、パワハラと捉えるかもしれません。


基本的なことではありますが、やはり指導者と学生との関係性が大事なんですよね。でもどうしてもお互い人間なので、合う合わないはあります。そんなときは第三者の方にうまく立ち回ってもらうのもいいかもしれませんね。


ここからは、完全に私の雑記です。


先日、私がSVとして関わっていた実習生2人と食事に行く機会がありました。


1人は、今年長期実習で2ヶ月ほど当院で実習をした学生。もう1人は数年前に、見学実習(?)なるもので、2週間ほど実習した学生でした。二人の学生は、同学年。二人とも全ての実習が無事終了したとのことで、一緒に食事に行くことになりました。


それぞれ、実習期間中には歓迎会、もしくは送別会のような形で一回は食事に行っています。今回は、実習終了後、私の手が離れて随分経ってから会う機会がありました。


今まで私はSV、CVとして5〜6人ほどの学生を担当させていただきました。その中で、実習期間終了後に、学生と関わることはなかったので、新鮮な経験でした。


手前味噌ですが、この学生さんたちとは良い関係が築けたのかなーと思い、少し嬉しい気分です。


連絡先を交換して、お互い切磋琢磨できるといいなーと思います。管理職について改めて思ったことは、横のつながりがあると助かることがたくさんあるんですよね。


うちの病院で困っていることは、他の病院ではどのように運営しているのか。これを気軽に聞ける横のつながりがたくさんあると、情報収集がすぐできるんですよね。


実習生ももちろん大変でしょうが、指導者も通常の業務に加えて、実習生の指導をするので、正直なかなかの負担です。


でも学生とこのような関係が築けると、バイザーとしてのやり甲斐も感じますね。


本日も最後までお付き合いありがとうございました。