リハスタ

   理学療法士による知っとくとためになる情報発信

心臓リハビリテーション指導士の資格取得についての詳細。理学療法士の給料・キャリアアップの参考に。

本日は心臓リハビリテーション指導士の資格についてまとめたいと思います。


心リハ指導士の試験対策に関する記事も書いていますので、よければ参考に。
www.rihasuta.net


平成28年の診療報酬の改定によって、心リハの施設基準の緩和、及びリハビリテーション料の上乗せがされましたね。これによって心リハの導入を検討している、もしくは導入に踏み切った病院も増えたかもしれませんね。


そんな注目されている心リハに関して、理学療法士が取得可能な資格、それが心臓リハビリテーション指導士です。


心リハの算定要件に心大血管疾患リハビリテーションの経験を有する専従の常勤理学療法士との記載があります。


この経験について、疑義解釈の返答で、例として心臓リハビリテーション指導士の研修との一文が書かれています。


資格の取得自体は算定に必須ではないようですが、病院としても比較的評価しやすい資格ではないでしょうか?


病院との交渉次第では資格手当を勝ち取れる可能性があるように思います。是非、今後の需要も視野に最後まで一読してみて下さい。

心臓リハビリテーション指導士とは??


日本心臓リハビリテーション学会が2000年からスタートさせた認定制度です。


運動療法のみを行っていれば事足りるものではなく、食事療法や禁煙指導を含めた包括的リハビリを目指すべきであり、他職種で連携してアプローチしていく必要がある。


そのために、心臓リハビリに関する共通認識と知識や用語の共有化などを図っていくために認定制度が始まったようですね。


認定試験を受けるための条件は??

①本委員会主催の講習会を当該年度に受講していること


②医師、看護師、理学療法士、臨床検査技師、管理栄養士、薬剤師、臨床工学技士、臨床心理士、作業療法士、健康運動指導士のいずれかの資格取得を有していること


③申請時に本学会会員であること(申請時の直近2年以上継続して会員であること)


④心臓リハビリテーション指導の実地経験が1年以上あること、または心臓リハビリテーション研修制度により受験資格認定証の交付を受けていること


以上が条件になります。


また受験申請時に自験例報告書(10例)が必要です。




合格率はどのくらい??


試験は2部制の講習会後に試験が実地されます。


試験自体は50門の択一式で、合格率は60%後半です。


不合格者は翌年の試験についてのみ、症例報告の提出や講習会参加なしでも受験可能です。

資格取得者の割合


平成28年度の合格者が510人、うち理学療法士が306人と圧倒的に多いですね。次に医師が138人です。


やはり名前にリハビリテーションがついている分だけ、セラピストとしての付加価値にむすびやすいのかもしれませんね。

資格取得・維持に必要な費用は??


講習会の受講料が10.000円、審査料が15.000円。

また受験のためには2年継続して会員である必要があるので、年会費の8.000円を2年納める必要があります。


維持に関しては、5年毎に更新する必要があります。更新料が10.000円。また毎年年会費を納入していくことが必要です。


また更新に当たって、必要な50単位を取得する必要があること。5年間に最低1回は心リハ学界学術集会に参加する必要もあります。


以上が心臓リハビリテーション指導士にかんするまとめになります。


ちなみにホームページには、症例報告に関しては来年度から、さらに厳格になる可能性があるとの記述がありました。


心リハの施設基準緩和などもあり、受講希望が増えているのかもしれませんね。

本日も最後までお付き合いありがとうございました。