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リハビリのプロがおすすめ!高齢者・シニア世代の栄養補助食品。

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サプリメント、機能性栄養食品、特定保健用食品(トクホ)、機能性表示食品、、、、、。


自分の健康には関心があるけど、いろんな商品・選択肢があって、どれを選んだらいいか分からない。そんな方って結構たくさんいらっしゃると思います。


事実、私の80歳後半の祖母も5種類ぐらいのサプリメントを購入していました。ブルーベリー系、はちみつ系、にんにく系、、、、。


それらを否定するわけではないですが、理学療法士(リハビリ職)の立場からすると、祖母にはもっと祖母の状態に適したものを飲んでもらいたい。


なので、本日はリハビリ専門病院で働いている理学療法士の目線からおすすめできる栄養補助食品を紹介します。


おじいちゃん・おばあちゃんにもちろんおすすめですが、まだまだ元気な60歳代から継続すると、なお有効だと思っています。



骨こつケア

厚生労働省の調査で、寝たきりの原因の第4位に骨折・転倒という調査結果があります。


事実、リハビリ病院に勤務していると、大腿骨頸部骨折(太ももの付け根の骨折)の方や脊椎圧迫骨折(背骨の骨折)の方って、非常に多くいらっしゃいます。


転んで骨折することは容易に想像がつきますが、中には骨折の原因が思い当たらない方も時々います。骨がもろくなると記憶に残らないような些細な衝撃でも骨折する危険性があります。


骨折をしても、もちろんリハビリによって歩けるようになる方もたくさんいますが、完全に元の歩行状態にまで回復される方はたくさんはいません。


杖を使うようになったり、長い距離を歩けなくなったり、痛みが少し残ったり。骨折というイベントをどう避けるか、少しでもリスクを下げることができないかが重要だとされています。


そのために骨の強度、つまり骨密度の減少を減らすことが重要です。


残念ながら骨密度は加齢に伴って減少します。特に50歳代から、さらにいうと男性より女性の方が顕著に減少することが分かっています。


骨密度の減少を防ぐことができ、さらには増加も期待できるサプリメントがあれば、これってすごく魅力的じゃないですか?


そこで紹介するのが、CALPIS(カルピス)の「骨こつケア」


実際に骨こつケアに含まれている成分により、骨密度が有意に上昇したとの臨床試験結果も出ています。


1日3錠飲むだけ、1ヵ月4000円ほど。もちろん定期コースなどもありますから、買い忘れなどもありません。


女性の方、特に痩せている女性は、骨密度が低下しやすいことが骨粗鬆症ガイドラインでも示されています。


是非、検討してみてください。




アミノエール

さきほど、加齢によって骨密度が低下することを「骨こつケア」の部分で説明しました。


加齢によって筋肉の量も減少することが、科学的に分かっています。まぁ多くの高齢者の手足が細いことを見ると、そんなことは感覚的に分かりますよね。


ただ、最近の研究によって、単純に高齢になるにつれて運動量が減少するから筋肉も減ってくる。それだけではないことが分かってきています。


高齢者の栄養不足、特にたんぱく質。さらにいうとアミノ酸の不足が筋肉の減少に関与していることが考えられています。


カラダの中で筋肉を維持・増やそうとするスイッチには、アミノ酸(特にロイシン)の役割が重要とされています。


アミノ酸は、食事から摂取したたんぱく質が腸で消化・分解されて生成されるものです。


なので、たんぱく質摂取そのものが減少している場合、体内で生成するアミノ酸の不足が起き、筋肉を維持しようとする働きが弱くなってしまいます。


高齢者の方も飲みやすいゼリータイプで、ロイシンを補給できる栄養補助食品。それが味の素が販売している「アミノエール」です。


「アミノエール」とウォーキングなどの軽い運動の組み合わせが、歩行能力の改善に有効のようです。


実際にリハビリ病院でも、リハビリと栄養補助食品の併用に取り組んでいる病院もたくさんあります。その結果、より効果的に筋肉量の改善が得られたなどの報告がされています。


極端な例えかもしれませんが、ボディビルダーもプロテイン(たんぱく質)をしっかり取って、ベンチプレスなどの運動を行っています。それだけ、筋肉のためには栄養素が必要不可欠ということです。


必要な栄養素(たんぱく質)を十分に取って運動をすれば、高齢者の方も身体能力の改善が期待できる、ということですね。


1セットが6個入り1000円ほどです。毎日飲むとそれなりのお値段になるので、今日はウォーキングするぞ!っていう日に飲む程度でもいいかと思います。


歩くのが遅くなった、疲れやすくなった、そんな方におすすめの栄養補助食品です。


最後に、ある学会で高名な教授の方が締めに言われた言葉を紹介します。


「老後のために、貯金と貯筋」。


困ってからではなく、予防的に筋肉を増やす・減らさない努力をすることが大事です。